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「自虐の詩」業田良家 [それでもどっこい生きてます]

最後まで読んで号泣してしまいました。後半の展開には圧倒されてしまった。

はじめは、「え?ただ不幸な夫婦の話が延々と続くの?」と思ったけど、や、確かにある意味では続くんだけど、なんかその延々と続く「営み」が熱を持ってきて、不幸とか幸せとかそういう何かを「切り分け評価する」んじゃなくて、全部わたし、わたしはいる、みたいな感じになっていきます。

あー、うまくいえない。細切れでは語れない。

ちゃぶ台をひっくり返し続ける夫(内縁)をとことん愛し続ける主人公の幸恵、どこまでも借金取りでありながら同時に人である借金取り、中学の同級生の熊本さんvsむかつくハゲ教師、幸恵の万引き話、などなど、「どうしようもなく貧乏な幸恵とその出来事」が延々とつづられます。
でも、不思議と暗くはない。重いけど。

橋本治の「勉強ができなくても恥ずかしくない」に、ほんのちょっとだけ近いイメージがあります。

読みながら、中学生の時、新聞配達をしていた友達のことをしきりに思い出してました。
彼と比べて、バイトもせずにのほほんと生きていける自分が恥ずかしくてしょうがなかったな。
そういえば、高校生のときに家が貧乏でよく万引きをしていた同級生もいたっけ。

でも、二人ともとても好きだった。自分の大切な友達だった。

みんな元気にやってるだろうか。

おーい、おれは元気だぞー!

自虐の詩 (上)

自虐の詩 (上)

  • 作者: 業田 良家
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: 文庫


自虐の詩 (下)

自虐の詩 (下)

  • 作者: 業田 良家
  • 出版社/メーカー: 竹書房
  • 発売日: 1996/06
  • メディア: 文庫


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auster

この本は名作の誉れが高いですよね。私も読みたいと思いながら放置していたのですが、ひげたまさんがそれだけ感動したのなら、やはりいい本なのでしょうね。あと、この感想を読みますと、西原理恵子さんのテイストに近いのかもしれません。
by auster (2006-07-30 23:21) 

ひげたま

austerさん、こんばんわ。
たしかに、西原理恵子の「ゆんぼくん」や「ぼくんち」に近いかも。
西原理恵子はかなり好きな作家です。
もう出てくる人みんなやってることがムチャクチャなんだけど憎めない。読めば読むほど、「人間、それで何が悪い!」と思えてくる。不思議だ。
基本4コマで進んでいく点も考えると、いがらしみきおの「ぼのぼの」にも近い感じですね。
by ひげたま (2006-07-30 23:47) 

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