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「包帯クラブ」天童荒太 [それでもどっこい生きてます]

たとえば信頼していた先生に裏切られた教室、たとえば親友と絶交したあの空き地、そんな誰かの「傷」の場所に包帯をまく少女少年のお話。
たしかに包帯を巻くなんてことでその傷を癒すことはできないかも知れないけれども、それを「傷」としていたわること、他人からみたらばかばかしく些細なことだとしてもその人にとってはとても悲しいこと、そんなことを自分だけじゃなく誰かが「傷」として思ってくれること、センチメンタルかも知れないけれども他人と傷を分かち合えることの奇跡、救い、そんな何かの可能性を感じさせてくれるお話。

他の人からみたらばかばかしくて些細なことかも知れないと思うと、そのこと自体を言葉にしないで自分の胸にしまいこんでしまう。鴻上尚史が「みんなそんなに語られないことばを増やしてどうするんだ!!」といってましたが、このお話ではそういう言葉を表に出すためその「傷」に包帯を巻きます。
途中から泣けてしまってしょうがありませんでした。

センチメンタルなのかも知れません。子供っぽい感傷かも知れません。
でも、この世の中で生きていくことの辛さ、訳の分からない傷つき方をしなければいけないやりきれなさ。
それでも、それを同じ土俵で戦うことではなく、お互いにさらに傷つき合うことではなく、戦わないで強くなるやり方。
生き続けるなら死なないためにやれること、死ぬ理由があるならそれをひっくりかえして生きていく方法論。

とても、なんというか、ぎりぎりのところで生きているのだなと思います。


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